手持ちの服の色で始める。おしゃれな人が実践する部屋のカラーコーディネート
日々のファッションコーディネートで、色の組み合わせを楽しむことは、多くの方にとって身近な感覚ではないでしょうか。一方で、お部屋のカラーコーディネートとなると、何から始めて良いのか難しく感じることもあるかもしれません。
しかし、実はファッションの色合わせで培ったセンスや考え方は、お部屋のスタイリングにも大いに役立ちます。今回は、手持ちの服の色をヒントに、簡単にお部屋をおしゃれに見せるカラーコーディネートのアイデアをご紹介します。
ファッションの「基本色」を部屋のベースカラーに
ファッションにおいて、ネイビー、グレー、ベージュ、ホワイトといったベーシックカラーは着回し力が高く、コーディネートの土台となります。この考え方をお部屋にも取り入れてみましょう。
壁の色や床の色、そしてソファやカーテンなどの大きな家具といった、お部屋の中で広い面積を占める部分に、こうした基本色をベースカラーとして取り入れてみてください。落ち着いたトーンでまとめることで、空間全体に統一感が生まれ、失敗しにくい安定感のあるお部屋になります。例えば、ライトグレーの壁にベージュのソファを合わせるなど、ファッションでよく使うベーシックカラー同士の組み合わせは、お部屋でも自然となじみます。
ファッションの「差し色」を部屋のアクセントに
コーディネートに華やかさや個性をプラスする差し色は、バッグやストール、アクセサリーなどで取り入れることが多いかもしれません。お部屋においては、この「差し色」の役割を、クッションやブランケット、アート、小さめの雑貨などが担います。
普段のファッションで好んで使う、少し冒険的な色や明るい色を、これらの小物で取り入れてみましょう。例えば、鮮やかなブルーのブラウスが好きなら、お部屋にブルーのクッションや花瓶を置いてみるのです。アクセントカラーは気軽に交換できるアイテムで取り入れるのがポイント。季節や気分に合わせて色を変えれば、手軽に部屋の雰囲気をリフレッシュできます。
ファッションの「素材感」と色をリンクさせる
ファッションでは、色だけでなく素材感もコーディネートの重要な要素です。ニットの暖かみ、リネンの清涼感、レザーの重厚感など、素材が持つ質感は色の見え方や全体の印象を大きく左右します。
お部屋でも、こうした素材感を意識してみましょう。例えば、秋冬のコーデュロイやスエードといった暖かみのある色の服に合わせて、ブランケットやクッションにニット素材やフェイクファー素材を取り入れる。春夏のリネンやコットンといった軽い素材感の服の色に合わせて、カーテンやラグに天然素材やさらりとした質感のものを選ぶ。色だけでなく素材の質感も合わせることで、より洗練された統一感のある空間になります。
ファッションの「ワントーンコーデ」をお部屋で表現
ファッションで人気のワントーンコーディネートは、同系色の濃淡や異素材の組み合わせで奥行きを出すテクニックです。例えば、ベージュのニットにブラウンのパンツ、クリーム色のバッグといった組み合わせは、上品で落ち着いた印象を与えます。
このワントーンの考え方をお部屋にも応用してみましょう。例えば、グレー〜オフホワイト、ベージュ〜ブラウン、ネイビー〜ライトブルーなど、お好みの同系色でアイテムを揃えてみます。壁の色より少し濃いトーンのカーテン、さらに濃いトーンのソファ、明るいトーンのクッションといったように、同じ色系統の中で濃淡をつけて配置することで、シンプルながらも豊かな表情のある空間が生まれます。
アイテム選びのヒント
これらのアイデアを実践する際は、まずは小さなアイテムから試してみるのがおすすめです。クッションカバーを一枚変えてみる、小さな花瓶に好きな色の花を飾ってみるなど、ハードルの低いところから始めてみましょう。
お部屋のアイテムを探す際は、普段服を探すのと同じように、色や素材感を意識してみてください。家具店やインテリアショップはもちろん、最近ではファッションブランドが手掛けるホームコレクションや、オンラインストアでも多様なアイテムが見つかります。ファッションアイテムを選ぶときのように、「この色、この素材、今の気分にぴったりかも」という直感を大切に選んでみるのも楽しいでしょう。
まとめ
ファッションの色合わせで培った感覚は、お部屋作りの強力なヒントになります。手持ちの服の色や普段のコーディネートを改めて見て、「この色をお部屋に取り入れるなら、どんなアイテムがいいかな?」と考えてみるだけで、お部屋作りの新しいアイデアが浮かんでくるはずです。
ぜひ、いつものファッションを楽しむように、お部屋のカラーコーディネートにも気軽に挑戦してみてください。きっと、自分らしい心地よい空間が生まれることでしょう。